3.10.35 ロボットアームの自己干渉の検証
2012-5-25確認
・経路生成の途中でロボットのアーム・関節同士でぶつかる場合がある.この自己干渉を避けるように関節角を修正しなければならない.この自己干渉するかどうかを調べる計算法を述べる.
[
[前提]
(1)ロボットの関節は全て回転関節とする.
(2)ロボットの自由度をNとする.ワークは便宜上N+1番目の関節とする.
(3)ロボットにはオフセットがないとする.(障害物回避にはオフセットは不向き)
(4)アーム関節の実質寸法を考慮してアーム・関節が許容距離(余裕)以下となった状態を干渉とする.
[距離計算とその手順]
1.干渉チェックする1対のアームM,Kをとる.
2.アーム両端の関節,アーム間の距離をそれぞれ求め,余裕を含めて最短となる対の距離を最短距離とする.
(両端関節,アーム
),(両端関節
,アーム
)間で9通りの間隔がある.)
3.最短距離が余裕以下であれば干渉あり,以上なら干渉無しとする.
4.この干渉チェックを全てのアームについて行う.
・アーム直線の式
(1-1)
(1-2)
・関節間距離
,
,
,
(1-3)
・関節からアーム直線に引いた垂線までの距離sと垂線の位置
(LM上の点)
(1-4)
(LM上の点)
(1-5)
(LK上の点)
(1-6)
(LK上の点)
(1-7)
・関節からアーム直線に引いた垂線の長さ
JMからの垂線の長さ:
(1-8)
JXからの垂線の長さ:
(1-9)
JKからの垂線の長さ:
(1-10)
JYからの垂線の長さ:
(1-11)
・アーム直線が平行でないときの共通法線の足PM,,PKまでのJM,JKからの距離と足の位置
(1-12)
(1-13)
(1-14)
(1-15)
・共通法線の長さ
(1-16)
・始点関節JM, JKからの距離がアーム長の範囲内
(1-17)
(1-18)
のときにのみ上記長さが最短距離の対象となる.
・アーム直線が平行のときは関節からの垂線を考えればよく,共通法線を求める必要はない.
・干渉余裕Bはアーム・関節・ワークの寸法を考慮して決める.
関節の場合:
(1-19)
ワークの場合:
(1-20)
・各関節間・垂線・共通法線の長さから干渉余裕を引いた値
,
,
,
(1-21)
,
,
(1-22)
(1-23)
・アームMとアームKの干渉条件は,垂線の足がアーム実体内にある場合だけを取り上げて
(1-24)
である.